2016年1月1日以降 J-SchHは会報(2015,11-12月号 p39〜)掲載の新規定で実施されます。

2015年までに旧規定で取得した訓練資格ついては今後も有効です。またCDJ、ZPr、SuchH等の規定に変更はありません。

 

  1. IPO3(国際訓練規定)を基盤とし従来規定からの移行期間の弾力的運用を伴いつつ、いくつかの点においてローカルルールを適用する。
  2. 追求作業において印跡後スタートまでの待機時間は原則置かず、従来通り試験を審査する審査員の指示により指導手の申告後、直ちにスタートするものとする。歩数は350歩を基本とする。物品は木片に統一する。
  3. 服従作業における脚側行進に際し、コース上に大まかな目印を配置することが許されるが、これに沿うべきということではなく、規定変更に伴う目安と考えていただきたい(目印に沿うか否かが審査のポイントではない)。当然のことながら目印の配置はなくてもよい。
  4. 防衛作業において、遠距離攻撃の犬のスタート地点は、3番テントと4番テントの中間地点とする。
  5. 評価(V、SG等)はIPOの評価に準ずる。
  6. 受験の際、不明な点につきましては担当審査員にお尋ねください。
  7. この規定は平成28年1月1日に施行する。

 

※試験規定 : 原則、IPO3規定に準ずる。

※一般規定

・「小判型チェーン首輪」を首に余裕を持った状態で装着する。革製首輪、スパイク首輪、ノミ取り首輪などの使用は禁止とする。追求作業ではチェーン首輪以外にハーネスや捜索装具の装着が認められる。

・リード(引紐)は、たすき掛けにするか、或いはポケットに入れる。

・指導手の手袋装着は禁止する。

・使用する声符は普通に発音された短い単一単語とする。どの言語における使用も認められるが、一動作を促す「声符」は統一されなければならない。

・指導手は犬を課目ごとに一度だけ褒めても良いが基本姿勢を崩さないこと。

 

1.課目と評価(各課目100点・総計300点)

試験課目 評価
追求 1. 未知人の足跡追求 20分、350歩(約) 100
服従 1. 紐無脚側行進 10
2. 常歩行進中の停座 10
3. 速歩行進中の伏臥、招呼 10
4. 速歩更新中の立止、招呼 10
5. 持来(2kgダンベル) 10
6. 障害(1m)とダンベル持来(650g) 15
7. 斜壁とダンベル持来(650g) 15
8. 前進と伏臥 10
9.状況下での休止 10
防衛 1. パトロール 10
2. 禁足と咆哮 10
3. 追捕 10
4. 禁足から防御 20
5. 背面護送 5
6. 背面護送から奇襲 15
7. ヘルパーの遠距離攻撃阻止 10
8. 禁足から防御 20
総 計(300点) 300

1.足跡追求作業(100点)

(1) 未知人による印跡350歩、直線コース5ヶ所、コーナー4ヶ所・約90°、配置物品3ケ、印跡経過後原則直ちに、審査員の指示によるものとする。作業制限時間20分。

(2) 遺留物品の大きさ <基本>長さ10㎝ 幅2~3㎝ 厚さ0.5㎝~1㎝の木片

途中2個、終点1個、計3個。第一物品はコーナー部から20歩以上の第1コースまたは第2コースに置く。第二物品は審査員の指示により第2コースまたは第3コースに置く。第3物品は最終地点に置く。物品を配置する際には立ち止まらずに配置する。最終物品配置後、印跡者は更に数歩直進する。

(3) 捜索紐は10mとする。紐無し状態で作業をしてもよい。

(4) 使用声符は捜索を促す一声符。出発点と、第一物品と第二物品発見後の再スタートの時。誤った物品告知後に使用が許される。

(5) 点数配分は追求コース79点、物品(7+7+7)21点。物品を一つも発見出来なかった場合の最高評価は「B評価」とする。

(6) 実施要領

指導手は申告前に10m捜索リードを、首を締めない状態でチェーン首輪に装着しておく。指導手と犬は審査員のもとへ行き基本姿勢をとり、犬が物品を発見した時に、「指示する」か「咥え上げる」かの、どちらかであるか申告する。(犬は紐無し状態でも作業を実施しても良い)
審査員の指示で指導手は犬を静かに出発点へ導き作業を開始する。
出発地点より約2m手前の作業開始範囲外における短時間に及ぶ停座実行は認められる。
出発地点では犬は落ち着いて、集中した状態で鼻の位置を深く保持し、臭いを嗅ぎ当てながらスタートしなければならない。臭いを嗅ぎ当てている作業中は「捜索を促す声符」以外の補助的行為をしてはならない。出発地点でスタートを3回失敗した場合には追求作業は中止される。
指導手は捜索リードの末端を持ち、犬の後方10mの間隔を保ちながら追随する。この場合、捜索リードを緩ませても良く、リードが地面に接することは認められる。捜索リード無しでの実施に於いても10mの間隔を保たなければならない。
犬は足跡コースを集中して、持続性のある、可能な限り安定した速度(足跡コースの難度により)で作業を実施しなければならない。指導手は常に足跡上を進む必要はない。
犬が物品を発見次第、指導手の補助的行為なしに申告通りの方法で、直ぐに「咥え上げる」または「指示」を実行しなければならない。
「指示する」と申告した場合は、伏臥、停座、立止で行うことが出来る(物品ごとに姿勢が変わっても良い)。「咥え上げる」と申告した場合は、立止、停座、または持来での実行が認められる。持来の場合、指導手はその場に立ち止まらなければならない。咥え上げて進んだり、咥えて伏せることは誤りである。
物品発見動作が確実に実施された後、物品を審査員に示す際には、指導手は犬の横に立たなければならない。
物品を発見した際に、物品を拾い上げる前、または物品を審査員に示してポケットに入れた後の何れか一度だけ、犬を短く褒めることが認められる。
追求作業が再開されるまでは、犬はその場で静かに待機する必要があり、捜索リードを短く持った指導手の「捜索を促す声符」により追求作業を再開する。
足跡コースから犬が逸脱することを指導手が意図的に阻止した場合、審査員は指導手に対し犬に追従するよう指示する。指導手は、この指示を無視してはならない。この時、指導手が審査員の指示に従わなかった場合や、または足跡コースが捜索リード10m以上(リード無しでの追求作業時も同様)離れてしまった場合、追求作業は中止される。
最終物品発見後に審査員のもとへ行き作業終了を伝え、基本姿勢で発見した物品を提示する。その後、審査員の講評がなされる。

(7) 作業中止、失格に至る、犬や指導手の態度

*出発地点における3回のスタートの失敗。
*足跡コースから犬が捜索リードの長さ以上逸脱、または審査員が犬の後を追従するよう指示をするも無視した場合。
*制限時間内(20分)に追求終了地点に到達出来なかった場合。
*物品を咥え上げるが放さない。野生動物を追い作業再開が不可能な場合。

 

2.服従作業(100点)

一般規定

服従作業は2頭1組で行う。指導手はリード無しで犬を伴い、審査員のもとで基本姿勢をさせ、申告を行う。指導手が全服従課題において内容を忘れた場合、審査員は指導手に助言を与え、実行するよう促す。その事に対する減点はない。
各課題の作業開始は審査員の指示で開始する。方向変換、指示なし停座、歩度の変更などは審査員の指示なしで実行する。
使用する声符は普通に発音された短い単一単語とする。どの言語における使用も認められるが、一動作を促す「声符」は統一されなければならない。
指導手が命令を3回使用しても、犬が課題或いは課題に必要な動作を実行出来ない場合、その課題は中止され評価は与えられない。

基本姿勢

ペアの片方の指導手と犬が「状況下での休止」位置で基本姿勢を実行し、それに合わせて服従作業を行う指導手は出発点で基本姿勢を取る。2頭の犬が基本姿勢を取った時点より、審査が開始される。
基本姿勢は一度だけ許される。やり直しは評価が下がる。指導手と一緒に、犬も後退させながら基本姿勢をとる行為は誤りであります。全課目において、指導手は基本姿勢の際、足は開脚した姿勢を取ることは禁止されており、自然に立つ事が要求される。
犬を短く褒める行為は、各課題での終了基本姿勢を明確に示した後、基本姿勢のまま褒める。
その後、新たな基本姿勢を取り直す事が認められる。この場合、犬を褒める行為を行った基本姿勢から、次の課題作業開始を行う新たな基本姿勢に入り、作業を開始するまで最低3秒間の明確な間を置く必要がある。
基本姿勢から指導手と犬が行う、課目展開部分(助走)は最低10~最大15歩の間に指定された歩度で課題を実行しなければならない。
犬を正面停座より基本姿勢に移動させる際、そして「停座」「立姿」「伏臥」実行中の犬の右側に立って、次の声符を与えるまでに最低3秒間の明確な間を置く必要がある。
基本姿勢及び課目展開部分(助走)での過ちは課題評価に影響を及ぼす。
指導手が犬のもとへ戻って、犬の右側に立つ時には、‘正面から直接’或いは‘後ろを回る’の、どちらかを選択できる。
反転ターン実行の際は、指導手は必ず左回転で実行されなければならない。(U字で回るのではなく、その場で180°左回転)。犬は指導手の前後どちらを回っても良いが、その方法は統一されていなければならない。
犬は正面停座から基本姿勢に移る際、‘指導手の後ろを回る’、或いは‘正面から直接基本姿勢に移る’の、どちらか選択できる。
持来用のダンベルを取りに行く際にも、脚側行進で犬と一緒にダンベル設置場所3歩手前まで行く。
課目作業開始前に犬にダンベルを咥えさせる行為などは禁止されている。

(1)紐無し脚側行進(10点)

使用声符:「脚側行進」を促す声符。作業開始及び歩度変更時のみ許される。方向変換時に使用した場合は評価に影響する。
実施要領:指導手はリード無しで犬を伴い、審査員のもとで基本姿勢をさせ申告を行う。基本姿勢から審査員の指示により作業は開始される。出発点より常歩で50歩進んで左反転ターンを行い、更に10~15歩進んだ後、「速歩」「緩歩」へと歩度変更を実行する(各歩度を最低10歩行う)。「速歩」~「緩歩」への歩度変更は減速用の中間的な歩度を用いてはならない。また、各歩度の行進速度は明白な変化をつける必要がある。その後、常歩に戻り10~15歩進み右に直角に曲がり、約15歩進み、右に直角に曲がる。約15歩進み左反転ターンを行い、行進中に1回の停止を行う。この際、指導手が停止したならば、犬は指示なしで基本姿勢を取らなくてはならない。この課題の終盤に群衆内行進を行う。最低4人で構成されたグループへと向かう。指導手と犬はグループの1人に対して右回り、他の1人に対して左回り(8の字)を実施し、グループ内で1回停止しなければならない。審査員の指示で指導手と犬はグループ内から離れて、出発点に戻り基本姿勢を取る。この終了基本姿勢を続く課題の作業開始基本姿勢としても良い。

(2)常歩行進中の停座(10点)

使用声符:「脚側行進」、「停座」を促す各一声符。
実施要領:基本姿勢から脚側行進を開始し、10~15歩の間で、立ち止まったり、振り向いたり、歩度を変えることなく犬に「停座」を促す声符を命じ。犬は迅速に座る。指導手はそのまま15歩前進したあと立ち止まり、直ちに停座している犬の方へ向きを変える。審査員の指示で指導手は犬のもとへ戻り、犬の右側に立つ。犬に歩み寄る際には‘正面から直接’或いは‘後ろを回る’の、どちらかを選択できる。

(3)速歩行進中の伏臥、招呼(10点)

使用声符:「脚側行進」、「伏臥」、「招呼」、「基本姿勢実行」を促す各一声符
実施要領:基本姿勢から常歩で10~15歩脚側行進し、速歩に切り替えて10~15歩の間で、立ち止まったり、振り向いたり、歩度を変えることなく犬に「伏臥」を促す声符を命じる。犬は迅速に伏せる。指導手はそのまま30歩前進したあと立ち止まり、直ちに伏臥している犬の方へ向きを変える。審査員の指示で犬を「招呼を促す声符」又は、「犬の名前」を呼び招呼する。指導手の前に正面停座している犬に「基本姿勢を促す声符」を命じ、作業終了基本姿勢を取らせる。

(4)速歩行進中の立止、招呼(10点)

使用声符:「脚側行進」、「立止」、「招呼」、「基本姿勢実行」を促す各一声符
実施要領:基本姿勢から速歩で脚側行進し、10~15歩の間で、立ち止まったり、振り向いたり、歩度を変えることなく犬に「立止」を促す声符を命じる。犬は即座に立ち止まる。指導手はそのまま30歩前進したあと立ち止まり、直ちに立姿している犬の方へ向きを変える。審査員の指示で犬を「招呼を促す声符」又は、「犬の名前」を呼び招呼する。指導手の前に正面停座している犬に「基本姿勢を促す声符」を命じ、作業終了基本姿勢を取らせる。

(5)2㎏ダンベル持来(10点)

使用声符:「持来」、「ダンベルを渡す」、「基本姿勢実行」を促す各一声符
実施要領:基本姿勢から指導手は2kgのダンベルを約10m前方に投げる。この場合、指導手は静止位置を移動してはならない。ダンベルが完全に静止した段階で、「持来を促す声符」を与える。冷静に停座していた犬は最短距離で迅速にダンベルのもとへ向かい、直ちにダンベルを咥え上げ、最短距離で迅速に指導手のもとへダンベルを持来する。犬はダンベルを咥えたまま、指導手の前で正面停座を実行し、指導手が約3秒後に「ダンベルを指導手に渡す為の声符」を命じる。受け渡しまでの間、犬はダンベルをしっかりと静かに保持していなければならない。受け取られたダンベルは右手に持ち、腕を完全に下方向に伸ばし切った状態で保持される。「基本姿勢を促す声符」により素早く指導手の左側に正しい位置で脚側停座を行う。指導手は課目実行中には静止位置を変更してはならない。

(6)1m障害とダンベル持来650g(15点)

使用声符:「飛越」、「持来」、「ダンベルを渡す」、「基本姿勢実行」を促す各一声符
実施要領:指導手と犬は障害から最低5歩離れた位置で基本姿勢をとり、650gのダンベルを障害の向こう側に投げる。ダンベルが完全に静止した段階で、「飛越」と「持来を促す声符」を与える。「持来を促す声符」は飛越を実行中に命令しなければならない。冷静に停座していた犬は、命令により障害を飛越し、最短距離で迅速にダンベルのもとへ向かい、直ちにダンベルを咥え上げた後、直ぐに障害を飛越して、最短距離で迅速に指導手のもとへダンベルを持来する。犬はダンベルを咥えたまま、指導手の前で正面停座を実行し、指導手が約3秒後に「ダンベルを指導手に渡す為の声符」を命じる。受け渡しまでの間、犬はダンベルをしっかりと静かに保持していなければならない。受け取られたダンベルは右手に持ち、腕を完全に下方向に伸ばし切った状態で保持される。「基本姿勢を促す声符」により素早く指導手の左側に正しい位置で脚側停座を行う。指導手は課目実行中には静止位置を変更してはならない。

(7)斜壁とダンベル持来650g(15点)

使用声符:「飛越」、「持来」、「ダンベルを渡す」、「基本姿勢実行」を促す各一声符
実施要領:指導手と犬は斜壁から最低5歩離れた位置で基本姿勢をとり、650gのダンベルを斜壁の向こう側に投げる。ダンベルが完全に静止した段階で、「飛越」と「持来を促す声符」を与える。「持来を促す声符」は飛越を実行中に命令しなければならない。冷静に停座していた犬は、命令により障害を飛越し、最短距離で迅速にダンベルのもとへ向かい、直ちにダンベルを咥え上げた後、直ぐに障害を飛越して、最短距離で迅速に指導手のもとへダンベルを持来する。犬はダンベルを咥えたまま、指導手の前で正面停座を実行し、指導手が約3秒後に「ダンベルを指導手に渡す為の声符」を命じる。受け渡しまでの間、犬はダンベルをしっかりと静かに保持していなければならない。受け取られたダンベルは右手に持ち、腕を完全に下方向に伸ばし切った状態で保持される。「基本姿勢を促す声符」により素早く指導手の左側に正しい位置で脚側停座を行う。指導手は課目実行中には静止位置を変更してはならない。

(8)前進と伏臥(10点)

使用声符:「前進」、「伏臥」、「停座姿勢」を促す各一声符
実施要領:指導手と犬は、基本姿勢から前進を実行させる方向に向かって脚側行進を実行し、10~15歩の間で、立ち止まると同時に、腕を上げて「前進を促す声符」を命じる。犬は指示された方向に迅速、且つ直線的に最低30歩前進した後、審査員の指示で「伏臥」を促す声符を命じる。犬はその場に素早く伏せなければならない。指導手は犬が伏せるまでの間、腕を上げて前進実行方向を示している事が認められる。審査員の指示で、指導手は常歩で犬のもとへ行き、犬の右側に立つ。約3秒後、審査員の指示で指導手は「停座姿勢を促す声符」を命じ、犬は即座に正しい脚側停座を実行し、終了基本姿勢を取る。

(9)状況下での休止(10点)

使用声符:「伏臥」、「基本姿勢実行」を促す各一声符
実施要領:服従作業は2頭1組で行う。1頭の犬は脚側行進を開始する為に、出発点で基本姿勢を取る。他の1頭は審査員の指示により所定の位置で基本姿勢を取る。審査員の指示により「伏臥を促す声符」を命じ犬を伏せさせる。リードなど如何なる物品も残さず、指導手は後方を振り返ることなく、最低30歩離れた会場内の指示された場所に隠れる(防衛テントの中)。他の1頭が試験課目1~7を終了するまでは、静かに休止を継続しなければならない。審査員の指示により指導手は犬のもとへ行き、右側に立ち、約3秒後に審査員の指示により「停座を促す声符」を命じる。犬は即座に正しい脚側停座を実行し、終了基本姿勢を取る。
他の1頭が課目6を終了する前に、伏臥位置より3m以上離脱した場合、得点は0点となる。
他の1頭が課目6を終了後に、伏臥位置より3m以上離脱した場合、それまでの部分評価が適応される。

3.防衛作業(100点)

実施要領:会場の左右3ヶ所、合計6ヶ所の隠れ場所(以下、テントと言う)が設営される。
作業に必要となる会場地面上のマーキングは指導手、審査員及びヘルパーが目視可能な形で付けられる。
 ヘルパーは、片袖の防御衣を着用し、ソフト鞭を装備する。ヘルパーは常に犬の動きを把握する。禁足場面において必要に応じ犬を刺激することなく位置を変える事が許される。ヘルパーは防御片袖で身の安全を守ることが出来る。防衛ヘルパーからソフト鞭を取り上げる方法は指導手に委ねられる。
犬が服従しない、勝手にヘルパーの潜むテントに向かう、会場を離脱するなどの行動が行われた場合、犬を呼び寄せる声符を3回使用する事が許されるが、3回の声符で指導手のもとへ戻らない場合、‘不服従’と判断され、防衛作業は中止となる。

各マーキング

*「禁足、咆哮」実施中の犬を呼び寄せる指導手の静止位置
*ヘルパーの追捕開始位置と終了地点
*ヘルパーの逃走阻止における犬の待機地点

(1)パトロール(10点)

使用声符:「パトロール」「呼び寄せ」を促す各一声符
「犬名」と「呼び寄せ」の連結兼用も可とする。例えば「○○、来い」等。
実施要領:
ヘルパーは6番(最終)テントの中に待機している。指導手は犬を紐無しで“パトロール出発点”に行き、基本姿勢をとる。審査委員の指示でパトロールを開始する。指導手は犬に「パトロールを促す声符」と左右何れかの腕による指符で(この動作は1テントごとに繰り返すことが可能)、犬は目標を定めた態度で指示されたテントへ最短距離で向かい、出来るだけ小回りで注意深くテントを廻る必要がある。
テントを廻り終えたら「呼び戻しを促す声符」で呼び寄せ、犬の動きを止めることなく、新たに「パトロールを促す声符」で次のテントに向かわせる。犬がパトロールを実行中、指導手は中央線上を歩いて進み、左右に動いてはならない。犬は常に指導手の前方を走り、最終テントに犬が到達した時点で、指導手は速やかに立ち止まり、その後は声指符の使用は一切認められない。

(2)禁足と咆哮(10点)

使用声符:「呼び寄せ」「基本姿勢」を促す各一声符
「呼び寄せ」と「基本姿勢を促す」声符は連動して使用する。
例:「コイアトエ」(犬が手元に来てから「アトエ」は間違い)
実施要領:犬はヘルパー発見次第、集中した禁足と、継続的な咆哮を積極的に実行しなければならない。犬はヘルパーに接触したり、咬捕してはならない。咆哮開始から約10秒後、審査員の指示で指導手はテントから5歩の静止位置まで進み、新たな審査員の指示で指導手は連動した命令で犬を呼び寄せ、基本姿勢をとる。
審査員の指示で指導手はヘルパーにテントから出てくるように指示する。ヘルパーは、マーキングされた追捕開始地点へ移動する。ヘルパーが移動中、犬は冷静な状態で、正確な位置において注意深く、基本姿勢を続けなければならない。

(3)追捕(ヘルパーの逃走阻止)(10点)

使用声符:「脚側行進」「伏臥」「防御(阻止または前進、前へ)」「咬捕中止」を
促す各一声符
実施要領:審査員の指示で指導手はヘルパーにテントから出て来るように指示する。ヘルパーは、マーキングされた追捕開始地点へ移動する。審査員の指示で指導手と犬は脚側行進にて待機位置に移動する。指導手と犬は待機位置で「伏臥」の指示前に基本姿勢をとる。続いて「伏臥」の命令で犬は即座に反応して伏せる。ヘルパーを冷静な態度と集中力のある監視態度で注視する。ヘルパーと犬との距離は5歩と設定される。
指導手は監視を続けている犬を残しテントに戻り、犬とヘルパー、審査員の位置を常に確認する必要がある。審査員の指示で、ヘルパーは逃走を図る。ヘルパーが逃走したと同時に、指導手は「防御を促す声符」を犬に命令する。犬は躊躇なく効果的に逃走阻止行動を実行し、存在感ある力強い咬捕で効果的に逃走を阻止する。この場合、犬はヘルパーの片袖にのみ、咬捕することが許される。審査員の指示でヘルパーは静止するが、犬は一定の移行期間を経た後に咬捕を中止しなければならない。この場合、指導手は審査員の指示なしで「咬捕中止」を促す声符を犬に与える事が出来る。「咬捕の中止」は第1声符で放さない場合、審査員の指示で第2声符を命令する。それでも放さず第3声符でも放さなかった場合、防衛作業を中止する。
中止命令を与える際には、指導手の位置変更や犬に影響を及ぼしてはならない。咬捕中止後、犬はヘルパーとの距離を詰めた状態で注意深く監視する必要がある。
尚、ヘルパーの逃走に際し、犬が伏臥待機状態のままである。または、約20歩以内に追捕出来ない、或いは咬捕を持続出来ない場合には作業を中止とする。
指導手が犬に「防御を促す声符」を命令しなかった場合には評価が下がる。

(4)禁足から防御(20点)

使用声符:「咬捕中止」、「基本姿勢」を促す各一声符
実施要領:約5秒間の監視後、審査員の指示でヘルパーは犬に対し攻撃を仕掛ける。犬は指導手の指示なしで直ちに意欲的で力強く咬捕してヘルパー攻撃を防御、阻止しなければならない。
尚、犬はヘルパーの片袖にのみ、咬捕することが許される。犬が咬捕を実行した後に、ヘルパーはソフト鞭による精神的負荷テストを2回実行する。負荷テストは肩部とキ甲部のみ限定して行われる。この間、犬は動じることなく、深く力強く、継続的な咬捕を実行しなければならない。審査員の指示でヘルパーは静止する。犬は一定の移行期間を経た後に咬捕を中止しなければならない。この場合、指導手は審査員の指示なしで「咬捕中止」を促す声符を犬に与える事が出来る。「咬捕の中止」は第1声符で放さない場合、審査員の指示で第2声符を命令する。それでも放さず第3声符でも放さなかった場合、防衛作業を中止する。
中止命令を与える際には、指導手の位置変更や犬に影響を及ぼしてはならない。咬捕中止後、犬はヘルパーとの距離を詰めた状態で注意深く監視する必要がある。
審査員の指示で指導手は常歩で直接犬のもとへ行き(犬が停座していても)、「基本姿勢を促す声符」で脚側停座をさせる。この時、ソフト鞭はヘルパーから取り上げない。

(5)背面護送(5点)

<使用声符> 「脚側行進」を促す一声符
例:「アトエ」「トランスポート」など
<実施要領>
「禁足から防御」の基本姿勢から引き続き、審査員によって指示された約30歩の背面護送を実施する。指導手はヘルパーに対し前方を歩くように命じる。犬と指導手はヘルパーの約5歩後方を脚側行進する。犬はヘルパーに対し注意深く監視を行わなければならない。この5歩の間隔は背面護送終了まで厳守されなければならない。

(6)背面護送から奇襲(15点)

使用声符:「咬捕中止」「基本姿勢」「脚側行進」を促す各一声符
実施要領:背面護送中、審査委員の指示でヘルパーは止まることなく突然反転し、犬を奇襲する。
犬は指導手の指示なしで直ちに意欲的で力強く咬捕してヘルパー攻撃を防御、阻止しなければならない。犬が防御の為に咬捕を実行すると同時に指導手は、その場に立ち止まる。
審査員の指示でヘルパーは静止する。犬は一定の移行期間を経た後に咬捕を中止しなければならない。この場合、指導手は審査員の指示なしで「咬捕中止」を促す声符を犬に与える事が出来る。「咬捕の中止」は第1声符で放さない場合、審査員の指示で第2声符を命令する。それでも放さず第3声符でも放さなかった場合、防衛作業を中止する。
ヘルパーが静止すれば咬捕を放し禁足する。中止命令を与える際には、指導手は位置変更や犬に影響を及ぼしてはならない。咬捕中止後、犬はヘルパーとの距離を詰めた状態で注意深く監視する必要がある。
審査員の指示で指導手は常歩で直接犬のもとへ行き(犬が停座していても)、「基本姿勢を促す声符」で脚側停座をさせる。この時、ヘルパーからソフト鞭を取り上げる。取り上げるタイミングは任意とする。犬が監視中または基本姿勢命令後、或いはヘルパーを後ろに下げて側面護送前に受け取る。続けてヘルパーを伴い審査員へ引き渡すための、約20歩の側面護送を行う。その際、犬に「脚側行進」または「トランスポート」の命令を与えることが許可されている。犬はヘルパーと指導手の中央に位置するよう、ヘルパーの右側面を行進する。その際、ヘルパーと接触行為、飛びつく行為や咬捕をすることなく、犬はヘルパーに対し注意深く監視を行わなければならない。審査員の前で側面護送を停止する。犬は指示なしで基本姿勢を行う。ソフト鞭を審査員に渡し、第一作業の終了を伝える。

(7)ヘルパーの遠距離攻撃阻止(10点)

使用声符:「脚側停座」、「防御」、「咬捕中止」、「基本姿勢」、「脚側行進」を促す各一声符
実施要領:審査員の指示で指導手と犬は、1番テントと2番テントの中間地点にマーキングされた待機地点に移動する。移動中の脚側行進は嬉々とした集中力ある態度で実行される必要がある。待機地点に到達したら、向き直り「基本姿勢を促す」声符で犬に基本姿勢を取らせる。指導手はヘルパーに向かって真っすぐに、落ち着いた状態を保ちながら、基本姿勢を維持している犬の首輪を持つことが認められるが、犬の興奮を掻き立てる行為は禁止されている。審査員の指示でソフト鞭を持ったヘルパーは、テントから出て速歩にて中央ラインに向かう。中央ラインに到達したヘルパーは止まることなく、方向変換して犬と指導手に対し正面から突進し、大声をあげて威嚇する。ヘルパーとの距離が50~60歩に縮まり次第、審査員の指示により指導手は犬に「防御を促す声符」を命じて発進させる。指導手は犬を発進させた後は、その位置から移動してはならない。
犬は怯むことなくヘルパーに立ち向かい、存在感ある力強い咬捕で効果的に攻撃を阻止する。この場合、犬はヘルパーの片袖にのみ、咬捕することが許される。審査員の指示でヘルパーは静止するが、犬は一定の移行期間を経た後に咬捕を中止しなければならない。この場合、指導手は審査員の指示なしで「咬捕中止」を促す声符を犬に与える事が出来る。「咬捕の中止」は第1声符で放さない場合、審査員の指示で第2声符を命令する。それでも放さず第3声符でも放さなかった場合、防衛作業を中止する。
中止命令を与える際には、指導手の位置変更や犬に影響を及ぼしてはならない。咬捕中止後、犬はヘルパーとの距離を詰めた状態で注意深く監視する必要がある。

(8)禁足から防御(20点)

使用声符:「咬捕中止」、「基本姿勢」、「脚側行進」を促す各一声符
実施要領:約5秒間の監視後、審査員の指示でヘルパーは犬に対し攻撃を仕掛ける。犬は指導手の指示なしで直ちに意欲的で力強く咬捕してヘルパーの攻撃を防御、阻止しなければならない。
尚、犬はヘルパーの片袖にのみ、咬捕することが許される。犬が咬捕を実行した後に、ヘルパーはソフト鞭による精神的負荷テストを2回実行する。負荷テストは肩部とキ甲部のみ限定して行われる。この間、犬は動じることなく、深く力強く、継続的な咬捕を実行しなければならない。審査員の指示でヘルパーは静止する。犬は一定の移行期間を経た後に咬捕を中止しなければならない。この場合、指導手は審査員の指示なしで「咬捕中止」を促す声符を犬に与える事が出来る。「咬捕の中止」は第1声符で放さない場合、審査員の指示で第2声符を命令する。それでも放さず第3声符でも放さなかった場合、防衛作業を中止する。
中止命令を与える際には、指導手の位置変更や犬に影響を及ぼしてはならない。咬捕中止後、犬はヘルパーとの距離を詰めた状態で注意深く監視する必要がある。
審査員の指示で指導手は常歩で直接犬のもとへ行き(犬が停座していても)、「基本姿勢を促す声符」で脚側停座をさせる。
この時、ヘルパーからソフト鞭を取り上げる。取り上げるタイミングは任意とする。犬が監視中または基本姿勢命令後、或いはヘルパーを後ろに下げて側面護送前に受け取る。続けてヘルパーを伴い審査員へ引き渡すための、約20歩の側面護送を行う。その際、犬に「脚側行進」または「トランスポート」の命令を与えることが許可されている。犬はヘルパーと指導手の中央に位置するよう、ヘルパーの右側面を行進する。その際、ヘルパーと接触行為、飛びつく行為や咬捕をすることなく、犬はヘルパーに対し注意深く監視を行わなければならない。審査員の前で側面護送を停止する。犬は指示なしで基本姿勢を行う。ソフト鞭を審査員に渡し、防衛作業の終了を伝える。指導手は審査員の指示によりヘルパー静止位置より5歩離れた地点まで脚側行進を行い、静止後基本姿勢で犬にリードを装着する。審査員の指示でヘルパーは退場する。この後、審査員より講評がなされる。

捜索犬試験(SuchH)

1. 受検資格

ZPr以上の訓練資格を持つ犬に限る。

2. 課目

印跡後3時間を経過した約1、500歩の未知人の足跡追求を行う。約6屈折とし、途中不規則な間隔をもって足跡線上に置かれた4個の物品を捜索する。印跡30分後、本足跡を横切って第2未知人の誘惑足跡3本を付ける。

3. 足跡の位置

この試験は原野、道路、山林等の存在する自然の地形において実施することを基本とする。
審査員は予め作成した地形の略図を印跡者に手渡して、通過すべき主な目標物と対照しながら説明する。印跡者は出発前に設置する物品を審査員に示し、約30分良く自己の体臭を着けておく。但し、唾液、その他の体液あるいは薬物などをつけてはならない。
物品の大きさ:長さ10cm、幅2~3㎝、厚さ0.5~1㎝の木片
印跡のため出発する前に、起点の左側に標識を立て、約lm平方の地面を十分に踏みつけ(足で地面を掻いたり、すりつけたりしてはいけない)1分後正常な歩度で指示されたように印跡を開始する。第一物品は起点から250歩以内に置いてはならない。又、第4すなわち最終物品は、足跡線の終点に置く。
印跡者は物品を置いた地点を略図上に記入する。印跡する場合には、指導手及び犬は共に審査員の指示する遮断下にいなければならない。

4. 実施要領

審査員のもとで脚側停座をさせ、審査員に申告を行う。犬が遺留物品を「咥え上げる」か「ポイントする」か又、捜索紐を離して追求するか、捜索紐の末端を指導手が持って追求するかは選択制とし、審査員に申告をする。
作業開始は印跡終了後、30分経過後に誘惑足跡(3本)を印跡した後、審査員の指示で作業を開始する。
首輪、又は胴輪に捜索紐をつけて起点に至り、遺留してある物品の臭気を取らせた後、追求動作に入る。捜索紐が伸び切らないうちは追求のやり直しは認めるが、捜索紐が伸び切った後は、やり直しは認めない。
「サガセ」の指示で犬が前進し始めても指導手は出発点に止まり、10mの捜索紐を順次手から繰り出し、出し切る直前で捜索紐の末端を持って、約10mの距離を維持しつつ犬に従って前進を開始する。紐なしで追求作業を行う場合も約10mの距離は維持されなければならない。
犬は遺留品を見つけると指導手の指示なしで、指導手が申告した方法で遺留品の発見を確実に示さなければならない。
犬が遺留品の発見を確実に指示したなら、指導手は捜索紐を放し、常歩で犬のもとに行き、遺留品を手に高く持ち上げ、審査員に犬が遺留品を発見したことを示す。その後、遺留品発見場所からスタートとし、捜索紐が伸び切った後、後方からその距離を保ちつつ追従する。犬が最終コースに入り指導手は最終コーナーにて停止して捜索紐を放し、犬が最終物品を発見した確実な動作を示したなら、審査員の指示なしで、常歩で犬のもとに行き、遺留品を手に高く上げ、審査員に犬が物品を発見したことを示す。審査員に物品5個を提示し作業を終了する。
捜索紐が樹木等の障碍物にかかり、犬が進行できない時は、審査員の承諾を求めてこれを脱し、スタートと同じ要領で再び発進させる。
犬が足跡コースから最大限捜索紐以上離れた場合、追求作業は中止される。
犬が足跡コースから外れ、指導手が犬を引き戻した場合、審査員は指導手に犬に従うように注意する。再度行ったときは失格とする。

5. 本作業の採点基準

100点を満点とし、採点基準を次のごとく定める。

試験課目 評価
足跡追求 75点
物品支持又は拾得  25点
   第1物品  7点
   その他の物品  各6点
100点

付 則

1.本規定は昭和61年4月1日から施行する。
1.本規定は平成4年5月29日に一部改正し直ちに施行する。
1.本規定は平成12年1月1日から施行する。
1.本規定は平成13年9月1日より施行する。
1.本規定は平成17年9月1日より施行する。

1.  本規定は、平成26年9月1日一部改正する。
1.  本規定は、平成26年11月16日一部改正する。

 

競技会の開催

年度日本訓練シーガー競技会の開催(本部主催)年度アマチュア訓練ジーガー競技会の開催
(本部主催)
その他支部主催において、ランデス訓練ジーガー競技会及び地区訓練ジーガー協議会を開催できる
(名称は展覧会規定第3条第2項目および3項から5項に準ずる)

出場及び出場犬

出場及び出場犬は展覧会規定第5章(18条~25条)に準ずる。

繁殖奨励賞

年度日本訓練ジーガー競技会において、犬舎及び、種牡犬には繁殖奨励賞を授与する事ができる。

付 則

1.本規定は昭和61年4月1日から施行する。

1.  本規定は、平成26年9月1日一部改正する。
1.  本規定は、平成26年11月16日一部改正する。